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大きい蝿

母方のじいちゃんは自分が小さい頃に亡くなっていてどんな人だったのかも覚えていないんだけど、毎年お盆には じいちゃんのお参りに行っていた。まだ元気だったばあちゃんと親族とかが集まって軽い挨拶などするのが恒例だった。

そのばあちゃんの家は、ちょっと大きい蝿が一匹いた。おじさんはその蝿をこう説明していた。

「みんなが集まると、じいちゃんが蝿になって見に来るんだよ」

見に来るのはわかるけど、よりにもよって蝿になるとはおじいちゃんはどんな罪を犯したのだと思った。 蝶とかならまだ歓迎されていたと思う。

時は流れ母方のばあちゃんも二年前に他界して、昨日はその三回忌に行っていた。お墓にお参りしたあと家に行って軽く挨拶などしたりお菓子を食べたり。

話していると例によってちょっと大きい蝿が現れた。

しかも、今度は二匹で飛んできた。

「さいきんばあちゃんも連れてくるようになってな」とおじさんは楽しそうに話した。それはいいとしてなんでやっぱり蝿なのか。

うちの家系は蝿と何かの縁があるのか。蝿の王(ベルゼブブ)の血統なのだろうか。

映画の蝿の王は割と評価良いのでどなたか土日にでも観ていただきたい。僕は見たことないです。 movies.yahoo.co.jp

今日はまた別件で告別式に参加していた。父方の伯父さん(上記のおじさんではない)に不幸があったのだ。

伯父さんは非常に人徳があったようで、想定を超える数の弔問者が訪れていた。訃報はつらいことだけど、それでもいろんな人が駆けつけてくれたことはなんだか嬉しく思えた。入りきらないほどの花を詰め、大好きだったビールを少し口につけて出棺していった。

火葬を終えて遺骨も拾い、そのまま初七日を執り行った。親族、友人で伯父さんの遺影の前で食事をしながら思い出話などに花を咲かせていたら

飲んでた缶ビールに、大きい蝿が一匹止まった。