【感想】メイドインアビス 闇を目指した連星
Steamで購入
とりあえず月笛になったので第三階層を今から潜ろうというくらいの状態。 Steam評価が賛否両論になってるのは、だいたい同意。
楽しいところ
探窟家ライフを満喫できる
DeepAbyssは完全オリジナルストーリーで、主人公が見習いから白笛を目指して探窟家として成長していく物語となっている。ちゃんとアビスの世界の探窟家として、遺物を集め、依頼をこなしてどんどん探索範囲を広げていくのは冒険している感がある。アビスがかなり広いので、あちらには何があるんだろうと探索するだけでも結構楽しい。第三階層まで行ったけど、実は第一階層もあんまり探索できていないフロアが未だに残ってたりする。
シビアなローグライク
原作だとリコたちはもうラストダイブ前提なので戻ってくる気はさらさらない感じだったけど、主人公は普通の探窟家なのでアビスで遺物を集めてちゃんと街に帰ってこないといけない。なので常に退路を確保しつつ、食料は十分か、武器は足りているかなどを気にしながら潜っていくのはシビアながらも楽しい。特に持ち運べるアイテムの重さには上限があるので、遺物をひたすら回収していたらすぐに動けなくなるということもままある。このあたりもレベルが上っていけばスキルツリーが開放されて自由度が上がり、戦略の幅が広がって気持ちが良い。
リソース管理が大事な直球のローグライク+アクションという感じなので、ダンジョンに潜って素材集めてビルドしていくみたいなのを繰り返すのが好きな人は楽しめそうな気がする。
気になるところ
QTE
特定の大型生物は倒したあとにQTEイベントが発生して、そこで正しく入力できたら撃破。失敗したら敵のHPが多少回復され、再度HPを0にする→QTEの流れを繰り返す。
これが特定のイベント戦だけならいいんだけど、普通に野生で何度も出てくる大型生物を倒すたびに発生するのでめっちゃテンポ悪い。というかなんでQTEなの・・。
上昇負荷
アビスの呪いもきっちり再現されており、ゲーム中では高いところに移動し続けると上昇負荷が発生し、満腹度を減少させたり幻覚や視界を奪ったりと階層に応じたペナルティが与えられる。
リコたちは常に下っていくからよかったけど、プレイヤーは帰るまでが冒険なので確実に上昇負荷を受けることになる。カートリッジはなさそう。
ただ、上昇負荷は発生の予兆が見えるようになっているので、上昇負荷が起きそうになったら一旦止まるか下れば一定時間で正常な状態に戻る。なので、帰りは登る→休憩→登る→休憩を繰り返せば基本的には上昇負荷は起きない。
なので、実際はそこまで上昇負荷を受けることはなく、結果的にテンポが少し悪いかな・・?くらいの立ち位置になっている気がする。これはもしかしたら第三階層以降でもっとエグいのかもしれない。
無限湧き
いくつかの雑魚敵は倒しても結構な速度で敵がリスポーンする。だいたい3秒くらい。なのでその場で留まって食事したりしようとしたらリスポーンした敵に小突かれてキャンセルされがちでだいぶストレスが溜まる。
倒したら素材を落とすので稼げると前向きに捉えられないこともないけど、このゲームは武器に耐久値があるのでずっと相手してたら武器が壊れる方が早くジリ貧になる。その上、ロープや壁を登っている状況でも平然と虫と鳥が無限に湧いて小突いてくる。崖を掴むあたりで小突かれようものならそのまま勢いで落下死。ハンターハンターで試験会場の壁面を下りようとしたら怪鳥にやられたロッククライマー(試験番号86番)の気分になれる。
ストーリーモードというチュートリアル
最初からオリジナルモード(DEEP IN ABYSS)を遊ぶことはできなくて、先に原作ストーリーを追体験するHELLO ABYSSをクリアする必要がある。こちらはゲームのチュートリアルという側面もあるから色々違うところがある。
- NPCとしてレグがいる(つよい)
- スキルツリーがない
- 武器の耐久値がなく壊れない
- 途中から街に戻れない
レグはポンコツなので「この敵は強敵なのでしゃがんでやりすごそう!」というチュートリアルメッセージが出たあとに躊躇なく敵に殴りかかってた。しかもそのまま倒してしまうという度し難い脳筋っぷりを発揮してくれる。
レグもいるし武器が壊れないのでそれだけでリソースの心配がないし、楽といえば楽なんだけど、スキルツリーもないし育成的な要素がなく単調になりがち。更に、街に戻れないけど遺物はガッツリ出てくるのと、取得時点だと合成できないなど不要となるアイテムが多い。しかも説明がないのでプレイヤーはそれが不要かどうかも判断できない。なので知らないアイテムが出てきても「?」を浮かべながら遊び続けることになる。
そして、普通に遊んで4時間くらいかかった・・
これがチュートリアルという説明すらないので、この時点で離脱した人多いんじゃないのかという気になった。
所感
いわゆるトルネコやシレンといった「裸一貫でサバイバル」という遊び方ではなく、きちんと事前に街で整えていきましょう、最悪道中でサバイバルしましょう、くらいの温度感のゲームだと思う。良くも悪くもアビスの恐ろしさが反映されたものになっていて非常に度し難い。
とはいえ文句言いながらずっとアビスに潜っているので割りと中毒性はありそう。憧れは止められねえんだ。